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犬の小話 - 動物愛護について考えてみる

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こんにちは!カインズ町田多摩境店のしつけ方教室で活動中のドッグトレーナーそえじまです。愛犬はジャックラッセルテリアのモナちゃん(5歳)とレアくん(2歳)です。よろしくお願いします。

最近頻繁にテレビやYoutubeで犬の可愛い表情や仕草を特集していて見れば癒される訳ですが、逆にニュースを見ているとネグレクト(飼育放棄)やアニマルホーダー(多頭飼育崩壊者)という言葉を聞くと心がモヤモヤします。どうしてネグレクトやアニマルホーダーが起こるのでしょうか。

今回は「動物愛護」についてお話しようと思います。

 

毎年9月20日~26日は「動物愛護週間」です。現在は大変な時期ですので大規模な行事は行われないと思いますが、毎年どうぶつ愛護フェスティバルと言った、動物の適切な飼養や管理に関する啓発イベントを行い国民に広く正しい理解と関心を広める為に動物愛護週間があります。

「動物愛護週間」とは、動物愛護管理法という法律で以下の理由で定めております。

「ひろく国民の間に命あるものである動物の愛護と適正な飼養についての関心と理解を深めるようにするため、動物愛護週間を設ける。」 (動物愛護管理法 第4条)

 

ところで動物愛護週間の「動物愛護」とは何でしょうか。goo国語辞書で「愛護」を調べると「かわいがって庇護すること。」と記載されており、「動物愛護」を直訳すると「動物をかわいがり、庇って護る事」となります。

世界中の人々が「動物を愛護」すれば、ネグレクトやアニマルホーダーが無くなるかというと、そうなのかもしれませんが、私はそう簡単な話ではないと感じます。なぜなら「動物をかわいがり護る」という言葉のとらえ方が1人1人違うからです。

それでは、犬の飼育を例に話を進めて行きたいと思います。

例えば、犬を盲導犬や介助犬に利用する事を否定しないが、犬に対しての気配り(避妊去勢等)や運動、食事等の生活の質(QOL)を維持する事が大切である「アニマルウェルフェア(動物の福祉)」という考え方があります。また、その逆の考え方として、犬の権利は人間と同じで人が犬を利用する事を否定する「アニマルライツ(動物の権利)」という考え方があります。

また日本と欧米では宗教観から大きく動物への考え方も違い、日本では生命は亡くなると輪廻転生によって人間や動物に生まれ変わり人間と動物は連続的な存在であると考えられ、欧米では動物は人間とは別の生命であり「神は地球上の生き物を造ったあと、神に似せた人間を創り、生き物を全て支配せよと言った」と旧約聖書には書かれているそうです。

 

この様に生きて来た場所や環境等の違いから、犬を飼育するという事だけに取っても、飼い主様1人1人の考え方が違うのは当たり前だと思いますが、ネグレクトやアニマルホーダーと言った不幸な事態は誰も幸せにならないと考えていますし無くさないといけません。

しかし飼い主様が極端にアニマルライツの考え方が強ければ不妊、去勢措置について否定的で望まない子犬が産まれればアニマルホーダー(多頭飼育崩壊者)になる恐れがありますし、犬をかわいがる気持ちから放棄される犬を引き取って行けば、数が増え管理が行き届かなくなり、必要な食事や水を与えないネグレクトに発展する可能性もあります。

非常に難しい社会課題だと感じます。

恐らく犬を飼うという事は「かわいい、かわいそう」という考え方だけでは成り立ちませんが、その愛しむ考え方がなければ愛犬との生活も成り立たないと思います。ただ個人が社会のルールから懸け離れた事を言ったり実行すれば、一番は弱い立場の犬達が最大の被害者になる事を自覚出来る社会にする事が重要なのかなと思います。

しかし核家族化が進み、ご近所付き合いも減り、人と人の関係性が希薄になってきた社会で、いかにネグレクト等の社会問題の綻びを小さな段階で見つけられるかが大変重要になってくると思います。

私は、犬のしつけ教室の中で少しでも愛犬と快適な暮らしが送れるようになればと思い活動していますが、この活動が少しでも社会がハッピーになれる一端になれば嬉しいなと思います。

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