こんにちは!カインズ町田多摩境店のしつけ方教室で活動中のドッグトレーナーそえじまです。愛犬はジャックラッセルテリアのモナちゃん(5歳)とレアくん(8月で2歳)です。よろしくお願いします。
犬はストレスを感じた時に軽減させる為、自分自身をなだめる行動を取ります。これをカーミングシグナルと言います。
今回はストレスや不安を感じた時に「愛犬が舌で鼻を舐める仕草」についてお話しようと思います。
約4年半前、私がモナ(私のパートナー犬、5歳のJRT)と初めて「マテ」の練習を始めました。今でもまだまだ未熟な私ですが、当時は更に未熟で、意気込んで「マテ」を教えようと考えていました。初めはトリーツ(オヤツ)を使って、5~15秒くらい待てたらご褒美を与える練習を1週間くらい続けてみると、みるみる待てる時間が伸びて行きました。
「モナ、すごいじゃん」と思い、1カ月後には1~3分くらいのマテが出来る様になっていました。更に「マテ」の練習を続け5分くらい待てる様になったので、一度トレーニングの様子を客観的に見てみようと録画をしてみました。
すると練習中には気付きませんでしたが、なんとモナがつまらなそうに待っているではありませんか。目線はわたしの方を向いていますが、どこかボーっとして気が抜けた感じで、あくびをしたり、特に多い行動が「舌で鼻を舐める」行動でした。
当時は鼻を舐める意味が解りませんでしたが、違和感を感じたので先輩トレーナーに相談したら「それ、モナちゃんストレスを感じていて自分自身を落ち着かそうとしている。」と言われたのを記憶しています。
犬自身に不安や緊張、ストレスを感じると舌で鼻を舐める行動を取ります。ただ犬は鼻を利かす為に舐めて湿らすので、鼻を舐める行動全てがカーミングシグナルではありませんし、舌で舐める行動は素早く、このシグナルを見極めるのは難しいですが、見逃すと私の様に愛犬のストレスに気付かない事になります。
例えば、ブラッシングや爪切りが苦手な犬は、ブラシや爪切りを見ると舌で鼻をペロッと舐めたり、ブラッシングは出来るのですが、パンティングや舌をペロ、ペロっと舐める仕草が頻繁にみられる場合は、我慢をしてブラッシング等を受け入れている可能性があるので、終わった後に褒めてアフターフォローしたり、ブラッシングや爪切りに慣れる所から改めて練習をしてみても良いのかなと思います。
モナと私は3カ月くらいでしょうか、コツコツ待てを教えて行き、何分と長い時間マテが出来ていても、モナの心境はやらされて嫌々マテの練習をしていた事だったと思うと非常に申し訳ない気持ちになり、今までよりも練習のペースを落とし、ゆっくりジックリと教える方法にシフトし、練習の合間に遊びやコミュニケーションの時間を多く取っていく事で、マテ中のカーミングシグナルは無くなり、表情も気持ち明るくなったように思います。
愛犬に何かを教える際、こちらの教え方が悪くても愛犬はどうにか応えようとしてくれますし、それで飼い主様を決して嫌いになる事はないですが、愛犬は心に掛かる負担を隠している事があります。それが、さり気ない表情やカーミングシグナルとして現れる様に感じますので、一生懸命応えてくれる愛犬の為に、愛犬の気持ちを第一に考えて、さりげない動きやシグナルを見逃さない事で、今まで気づけなかった愛犬の本当の姿が見えてくると思います。
- 参考文献:カーミングシグナル テゥーリッド・ルーガス著
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