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犬の小話 - 子犬同士の遊びから学ぶ、人への噛み対策

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こんにちは!カインズ町田多摩境店のしつけ方教室で活動中のドッグトレーナーそえじまです。愛犬はジャックラッセルテリアのモナちゃん(5歳)とレアくん(2歳)です。よろしくお願いします。

生後2~3カ月同士の子犬達を観察していると、まるでケンカの様な、かなり激しい格闘遊びを見せます。この時期の子犬同士の格闘遊びは非常に重要な遊びになります。

今回は「子犬同士の遊びから学ぶ、人への噛み対策」についてお話しようと思います。

 

前回、子犬の食事の与え方についてお話しましたが、子犬達にとっての生後2カ月~1歳頃は社会性を身に付ける非常に重要な時期になります。特に生後2カ月~3カ月頃の子犬同士はより頻繁に遊ぶようになり、幼犬(生後2週~4週)の頃のじゃれ合いと比べ勝者と敗者がハッキリわかる形で決着する事が多くなってきます。

冒頭、子犬同士の遊びを格闘遊びと書きましたが、本当にそのくらい激しく、犬の本能や直感からくる動きや攻撃と合わせて、今までの遊びで学んだ経験からくる攻撃を見せます。互いに大きく口を開け犬歯と犬歯をチャンバラの様に当て合ったり、足元や首元に歯を当てたりします。押し倒して馬乗りになる事もありますし背後からマウンティングする事もありますが、生後2~3カ月頃の子犬にとっては遊びでしかありません。

しかし、この激しい格闘遊びの中ではやり過ぎる事もあります。強く噛み過ぎると相手の犬が防御反応を見せ、悲鳴を上げ相手に痛い事を知らせます。これを見た噛んだ犬は「やばい、やり過ぎた」と学び、どのくらいの強さで噛めば良いかを幾度と繰り返し学んでいき、将来、成犬になった際に犬は相手をどれくらいの強さで噛んだら良いのか解りますので、自然と手加減をして噛む様になります。

 

ここまでは犬同士の遊びの話になりますが、子犬は犬同士で遊ぶのと同じように、人に対しても同じ様に遊びの中で噛んだりしてくることがありますが、その犬は残念ながら人の事を犬と思って接して来ていますので、どうにかして行かないといけません。

もし人と犬の遊びで、手や足を使って子犬同士の様に噛みあい、悲鳴をあげ相手に痛い事を知らせる事も出来るかもしれませんが、犬と人とでは被毛や皮膚の出来が違うので傷だからけになるのは間違なく、オススメ出来ません。

 

そこで、飼い主様が愛犬と遊ぶ時は、是非ロープの様な長くて丈夫な玩具を使って遊ぶ事をおススメします。玩具であれば噛まれても、引っ張られても、左右にブンブン振り回しても痛くもありませんので安心です。十二分に愛犬と遊び体力を発散させるとともに飼い主様と遊ぶ事の楽しさを教えて行きましょう。

飼い主様が愛犬と玩具で遊ぶ事に慣れて来たら、同時に将来の愛犬の噛みを予防する事も意識しながら遊ぶと良いと思います。子犬同士の格闘遊びのお話を覚えていますか?

遊びの中で愛犬がロープ等の玩具を強く噛み、激しく振り回し、全く離す素振りが無い場合、実際、飼い主様は痛くありませんが「痛い」と悲鳴をあげてアピールしても良いと思います。愛犬に対して「痛い」事を苦悶の表情で伝え、愛犬の噛む力が弱くなってくるまでし続けていきます。

愛犬が玩具を離し、遊びが再開すれば、また愛犬は強く噛むと思いますが、愛犬が噛み過ぎたと解るまで痛い事をアピールしていきましょう。愛犬の性格によっては「痛い」アピールは大きな悲鳴を上げた方が良い時もありますし、静かに痛がる方が有効な事もありますので、色々と試してみるのが良いと思います。

犬の噛みは、人と犬の遊びの中だけで無くなる物ではありません。また引っ張りっこの様な遊びをする事で噛みを助長すると仰る方もいます。しかし実際に子犬同士は格闘遊びの中で噛まれた犬が相手に痛い事を伝えて噛む力加減を学んでいますので、私はそれをヒントに噛みの予防が出来るかを1度は試してみるのは間違いではないかなと思います。

  • 参考文献:犬の行動学 エーベルハルト・トルムラー著

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